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活動報告

2013/06/29

藤山研究員が寄稿した『現代宗教2013』が刊行されました。

 年刊 『現代宗教』(国際宗教研究所編、秋山書店刊)の2013年版が6月25日に刊行されました。今年のタイトルは、「3.11後を拓く」。東日本大震災から3年目を迎え、あの大震災を踏まえて宗教界がどのような役割を果たしていけばよいのかなどを考察した論文などが集められています。
 柱となるテーマは「原発と宗教」「震災を語り継ぐ」「支援する宗教者」の3本です。「原発と宗教」では、震災がもたらした原発事故に対する脱/反原発運動のスピリチュアリティはどのようなものだったのか(堀江宗正・東京大学准教授)などについての論考があります。藤山研究員は「原発問題への宗教界の応答」のタイトルで、原発問題に宗教界がどのようにかかわったのか、また、その報道状況について寄稿しました。
 
  
 「震災を語り継ぐ」では、被災地における心霊現象の問題に対する臨床宗教師の可能性について、東北大学実践宗教学寄附講座の高橋原准教授が論じたほか、語り継ぐことの重要性を国立民族学博物館の竹沢尚一郎教授(文化人類学)が論じました。
 「支援する宗教者」では、蓑輪顕量・東京大学教授が仏教者の震災対応と展望をまとめ、さらに全国曹洞宗青年会、創価学会、立正佼成会、超宗派の寺院ネットワーク、カトリック信徒団体などの被災地支援活動について、それぞれ実践した宗教者たちが記述しています。
 すでに東日本大震災の記憶が薄れているようにも思われる昨今ですが、あの震災への対応を振り返ることで、宗教界の課題がくっきりと浮かび上がってきます。ぜひ、お読みください。
2310円(税込み)

・秋山書店:・http://www.akiyamashoten.com/
・国際宗教研究所:http://www.iisr.jp/gs.htm