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- 第十二回「カエルが人間に変身?!」
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宗教情報PickUp
テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
■撮影:宗__RCMS_CONTENT_BOUNDARY__有名な「蛙跳び」ですね。実は10年ほど前に、見に行ったことがあります。カエルが人間の姿に戻るところでは、みんな拍手でした。__RCMS_CONTENT_BOUNDARY__宗教の力として法力という形で、高僧の素晴らしさをおもしろく伝える行事ですね。空海や最澄が輸入した密教にはそのような、法力が伝説として残されていますね。例えば、空海の神泉苑での雨乞いの話は天竺の無熱池に棲む善女龍王(ぜんにょりゅうおう)を勧請したことからも、ワールドワイドなとても面白いお話ですよね。科学がまだ全盛でない時代には、このような法力が当たり前であったのでしょうね。__RCMS_CONTENT_BOUNDARY__私は、この「蛙跳び」は神話化の一例だと思いました。修験道の尊さ、法力の素晴らしさを説くために、創作された話である、と。少し前、「マッカーサーを叱った男」として、白州次郎がもてはやされました。彼は、ルックスは良いけど身長はそれほど高くなかった。でも、「かっこいい」という話が膨らむうちに、身長が実際よりもかなり高いことになっていて、親族が驚いたという話があります。聖書でも同様です。個人的には、イエス=キリストの処女懐胎なども、実際に処女から生まれたのではなく、イエス=キリストの素晴らしさを伝えるために神話化されたものだと思います。ただし、聖書の記述どおりに受け取る人々もいるようですが。__RCMS_CONTENT_BOUNDARY__聖書文献学では、処女懐胎の「処女」は、実際には若い女性という意味のヘブライ語(イザヤ書7章14節)が、「処女」という意味ももつギリシャ語に訳されたために、「処女懐胎」という理解が生じたといわれていますよ。神話化の力学はあったでしょうが、同時に翻訳による意味の変化ともいえますね。法力のすごさという話でちょっと比較したいのは、禅語の『無門関』にある「百丈野狐」の話です。大昔に間違ったことを述べたために狐の身で500回の輪廻転生を繰り返したが、百丈懐海和尚のことばに導かれて悟りをえるという話があります。これは公案なので、和尚のことばも、その後の説明も、一ひねりふたひねり聞いていて、うーんと考えさせられますよ。『無門関』は他にも、「犬に仏性がありますか」「無!」とか、猫をめぐる問答とか、ちょっとフクロウのこぼれ話では説明できないような濃ゆい話が満載です。__RCMS_CONTENT_BOUNDARY__先日、紹介した『宗教を生み出す本能』(ニコラス・ウェイド著)では、処女懐胎については、当時人気があった密儀宗教の「アッティス」という神は処女から生まれた(母親は熟したザクロを胸に入れて彼を身ごもった)とされていたこと、また、エジプトの神イシスは処女のままホルスを身ごもったとされていたこと、などが「処女懐胎」の下敷きになったのではと書かれています。イエスとマリアの聖母子像は、エジプト神話のイシスとホルスのイメージがもとになっていると、よく言われていますよね。 |
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