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宗教情報PickUp
テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
素晴らしき“お経”の世界 |
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2013/04/13 (Sat) 21:00~21:55 BSフジ
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お経というと、葬式や法事を除けば、普段耳にすることはめったに無いものでしょう。しかし、その内容には、今を生きる私たちにとっても為になる教えが数多くあるのです。そんな8万4千もあるといわれるお経の中から、今を生きる日本人にぜひ聞いてもらいたいユニークなものを、読経で紹介していきます。読経には現代語訳の字幕が付いており、退屈せず、また親しみやすく感じられるようになっています。 一つは、お経を一番他人事と思っている方にオススメな、「仏説無量寿経 法蔵菩薩の四十八願」です。ここには、もし仏になったらこうしたい、という法蔵菩薩(のちの阿弥陀如来)の四十八個の願いが書いてあります。言わば、仏のマニフェスト。その内容とは、誰もが抱く悩みや欲望をそのままに救うというもの、つまり、心から信じる者は、悩みや欲望の一切が満たされる極楽浄土へ導かれるというものなのです。何十年という修行を経ても、欲望を捨てきれなかった僧が行きついた教えでもあります。 次に、源氏物語や枕草子でもよく出てくる法華経。これは読経によって、厄除けや五穀豊穣など現世でのご利益を願ったものでした。そんな法華経の中で、現代人にぜひ聞いて欲しいのは「法華経 如来寿量品第十六」です。そこでは、私たちは永遠の仏の命の中に生かされていることを知り、謙虚に生きることの大切さが物語形式で伝えられています。 最後に、お経にメロディをつけて唱える声明を取り入れた理趣経を取り上げます。なかでも、「理趣経 十七清浄句」では、煩悩をむしろ人間の持つエネルギーとして受け入れ、一切のものは清浄であると、十七の例を通して説かれているのです。空の教えを基にしている理趣経では、様々な欲望をも肯定し、活用すれば前向きに生きる原動力にもなると、説いています。 以上いくつかのお経を通して、お寺には未だ知られていない非日常の世界があり、そこには脈々と受け継がれてきた人類の英知がある、と番組はまとめます。 |