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日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。

人生を変える7日旅　「蒼山日菜×九州・高千穂」
2014/12/19 (Fri) 22:00～22:54 BS朝日
キーワード
切り絵、自然、神様、日本の本質
参考
番組公式
　この番組では、著名人が旅人となって、七日の間行きたいところへ行き、各々が求めるものを探す。今回の旅人は切り絵作家・蒼山日菜。’09年には世界が尊敬する日本人にも選ばれた彼女が選んだ土地は九州・高千穂。新しいモチーフを求め、大分から熊本を通って神話のふるさとでもある高千穂を訪ねた。
　蒼山氏が切り絵に出会ったのは十数年前。結婚してフランスの田舎町で暮らしていたが、人種の違いから地域で孤立してしまったそう。そんなつらい現実を忘れるため、スイス伝統の切り絵に没頭。見よう見まねで作り、独学で腕を磨いた。切り絵の蝶々の羽の中には幻想的な草木や星が散りばめられるなど、作品は自然のモチーフを追求している。
　今回の旅を通じて、九重“夢”大吊橋から見えた色とりどりの日本固有の紅葉や、民宿で食べた野菜や果物、高千穂峡の切り立った渓谷など、自身の作品のモチーフでもある自然の豊かな造形美やおいしい恵みに触れ、自然こそが命を宿した最も素晴らしいアートであると、蒼山氏と語った。
　旅も終わりの頃、高千穂で行われる神事・夜神楽では、彫り物と呼ばれる切り絵が四方に飾られていた。その一枚一枚には自然界の万物のあらゆる神様とお祝いが込められており、神様とともにある暮らしが町民に根付いている証だ。昔から日本人にとって神様は自然そのものであり、こうした神様との対話は作家自身の作品制作にも共通する精神であると蒼山氏は言う。現代では忘れがちな神様を大切にする心、神様とともにある暮らしに日本の温かい本質があるとして、番組は締めくくられた。　

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