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テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
趣味Do楽 籔内佐斗司流 仏像拝観手引 日本列島巡礼編 第2回「異形のほとけさま」 |
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2013/04/09 (Tue) 21:30~21:55 NHK Eテレ
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この番組では、東京藝術大学大学院教授・籔内佐斗司氏を講師にむかえて、日本各地の仏像を巡っていく。シリーズ全9回中、第2回目の今回は滋賀県を舞台に様々な十一面観音像に迫る。 はじめに、長浜市にある石道寺(しゃくどうじ)の十一面観音像が紹介された。石道寺は奈良時代に創建されたが、明治の頃から住職がいなくなり、それ以降は村人によって守られてきた。本尊「十一面観音立像」の表面には彩色が残っており、当時のあでやかな姿をいまに伝えている。 また、番組では十一面観音のもつそれぞれの顔についての解説が行われていた。本面の頭上に11面の小さな顔を頂いている十一面観音だが、一番上は「頂上面」と呼ばれ、菩薩が悟った後になる如来の姿をあらわしている。また、正面にある3面は人々を慈悲のこころで救おうとする「菩薩面」、向かって右側の3面が悪い衆生を怒りの形相で導く「瞋怒面(しんぬめん)」、左側の3面が良い行いをした人をほめ、はげますという「狗牙上出面(くげじょうしゅつめん)」である。さらに、背面にも「暴悪大笑面」と呼ばれる顔があり、衆生の愚かさを笑い飛ばす表情だといわれている。 後半では、米原市において地元の人々が大切にしているという十一面観音像が紹介されていた。その仏像は、桜の木に荒々しく刻まれており、鑿(のみ)の彫りを生かした独特の造形からは木肌のぬくもりが感じられる。 仏像の作者は、江戸時代の僧侶・円空である。円空の十一面観音像は、本面だけでなく、頭上の小さな顔もにっこりと笑っているように見える。また、おなかがぽっこりと膨らんでおり、そのおなかをなでると安産がかなうという。 番組は、十一面観音が「あらゆる人々のこころを癒す優しい観音様である」として締めくくられる。 参考URL:http://www.nhk.or.jp/kurashi/doraku-tue/ |