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テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
いのちを語る #1「菅原文太が清水寺を訪ねる 前編」 |
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2013/04/07 (Sun) 11:00~11:30 BS朝日
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俳優の菅原文太が清水寺貫主の森清範氏を訪ね、「いのちというもの」をテーマに森氏の話を聞く。
まず、「戦後日本人が忘れてしまったもの」について語る。戦後、衣食などのものの復興を成し遂げるうちに、日本人の心のよさである礼節を、私たち日本人は、置き去りにしてきた。かつて日本人が持っていた仏教における大慈大悲心のような思いやる心、御霊に捧げる献上の心があったからこそ、ものの繁栄に繋がったはずであり、宗教がどうのという以前に、東日本大震災のときに垣間見られたような、人としての礼節や思いやりのこころを、復興と共になくしてしまったこころを取り戻していかなければならないと語る。
次に「いのちというもの」について語る。大乗仏教では、草や木など全てのもの一つ一つに仏が宿っており、各々のいのちの姿は仏さんの姿をあらわしているので、全てのものは尊く敬うべきものであり、常に平等なものである。その一つ一つには、実際に目で見えるいのち、人間で言う生物的生命、不思議で尊い実質的ないのちがあるわけだが、その生命としての見えるいのちを支えているのが、見えないいのちなのである。これは、仏教で言うならば縁をさしており、無数の無量の縁というチカラが働いて、一つのいのちを支えているのである。これを生物的生命に対して宗教的生命と考え、人間のいのちを支えているのはこの見えないいのちなのである、として森氏の話の結論とすると共に、前編の結びとする。
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