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テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
100分de名著 般若心経 第1回「最強の262文字」 |
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2013/01/09 (Wed) 23:00~23:25 NHK Eテレ
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第1回「最強の262文字」 般若心経は古くから日本で愛されてきた経典である。大乗仏教の経典、大般若波羅蜜多経(約600巻に及ぶ)に書かれた智慧のエッセンスが般若心経の262文字に込められているという。玄奘三蔵によってインドから唐に伝わり、サンスクリット語から漢訳された。しかし、「羯諦羯諦~」以下の部分など、サンスクリット語の発音を音写した部分もある。 般若心経の中では、まず「五蘊*1は全て空」であると述べられている。これについて、佐々木教授は、「椅子」を例に解説する。人が「椅子」を見ると「座るもの」とイメージするが、猫や犬は「椅子」を見ても座るものとは認識しない。この例のように、人は特定の概念を作り、その関係の中で世界を見ているのだ。そして他人の決めた概念に執れていると、人は誤った判断をしてしまう。般若心経は、そのような概念に執れず、「空」を理解することで、ものの見方が180度変わり、澄みきった目と心で世の中を見ることができることを示しているのだという。 *1五蘊……われわれの心身ならびに環境の全てを形成する物質的・精神的なあらゆる要素の総称。色(形あるもの、肉体)・受(感覚、感受作用)・想(表象、ある概念を持った作用)・行(意志、構想力)・識(認識、識別する作用)のこと。 |