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宗教情報PickUp
テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
情報LIVE ただイマ! |
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2012/11/16 (Fri) 22:00~22:50 NHK総合
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「日本の新オピニオン発信!」というキャッチコピーのもと、社会問題や向き合わなければならない日本の課題を紹介する情報番組。今回は番組前半部分でお墓について特集する。墓石を建てる費用や管理費に頭を悩ます人の声を取り上げつつ、インターネットを使ったお墓参りといった、お墓を巡る新しい動きを紹介していく。
はじめに、「お墓の悩み」と題して、二つのケースを紹介する。まず紹介されたのは、寺の住職から何度も管理費を請求されているAさん(50歳女性)のケースだ。Aさんは現在、住職に会うたびにお金を請求されることに嫌気が差し、住職に会わないよう夜中に墓参りをしているという。(なお番組では、このケースはあくまで一例で、全てのお寺がそうではないと断りを入れている)
二つ目は、お墓の管理に頭を悩ますBさん(45歳女性)のケースだ。Bさんは、夫が本家の長男であるため、お墓の手入れを一手に引き受けているという。月に一度行う義父の墓参りは休むと親戚から文句が来るため、風邪を引いても休めない。墓前に供える花も親戚から指定されたものを買う。指定された花がない場合は、花屋を何件も回るのだという。
このようなお墓の費用や管理の問題もあってか、近年は無縁墓(誰も管理をしなくなった墓)が増えている。都立霊園では、お墓の管理者に対し、管理費を支払うよう連絡を試みているが、返事がないことも多いという。都立霊園では、ここ10年間で1860基が無縁墓として処分されている。
他にも、「お墓の引っ越しをしたい」「夫と同じお墓に入りたくない」などお墓に関する悩みは多い。一般社団法人日本エンディングサポート協会理事長の佐々木悦子氏は「今までは60歳以上の比較的高齢な方の相談が多かったが、最近は40代、50代といった熟年層からも相談が増えている」と話す。
後半では、お墓に関する新しい動きを紹介する。高野山真言宗・龍源山功徳院(東京都豊島区)には2880人が眠る合葬墓がある。墓石にはモニターがあり、IDカードを差し込めば、故人の遺影が映し出される。合葬されていても故人一人ひとりを偲ぶことができるのだという。このサービスはインターネットからも利用でき、自宅にいながら墓参りができるという。功徳院住職の松島龍戒氏は「写真などを通じて(故人に)気持ちを傾ける。この気持ちさえしっかりしていれば仕組みが新しくなっても全く問題ないと考えている」と話す。
また、納骨棚と仏壇が一対になった家具を購入し、お墓を作らず、自宅に遺骨を置く例も紹介している。番組で紹介された家庭では、遺骨が家にあることで、亡くなった母を身近に感じることができ、家族の絆が深まったという。
番組の最後には、コメンテーターである水無田気流氏から、多様な形式が生まれている中、どのような形式が良いのか、家族でしっかり話し合うことが大切だという見解が示される。また前出の佐々木氏からは、死後について家庭内で話しづらい場合は、お盆やお彼岸、今回のような番組を契機に話を切り出すと良いだろうとアドバイスがなされた。
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