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テレビ番組ガイド・レビュー
日本国内で放送された宗教関連番組のレビューです。
わたしの世界遺産「光・佐藤時啓」(第5回/全6回シリーズ) |
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2011/01/05(水)24:00~25:00 NHKBShi
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世界遺産を各界の専門家が独自の視点から厳選し、紹介するシリーズ。今回登場するのは美術家・佐藤時啓(ときひろ)氏。佐藤氏は、カメラ・オブ・スキュラ(※)を応用した装置、鏡の反射光を利用した写真作品など、光や写真原理に着目した作品を制作している。様々な形で光を作品に取り入れてきた佐藤氏が、「大自然の光」「魔法の光」「夜の光」という3つのテーマから、それぞれのベスト3を選出する。そのランキングは次の通り。 大自然の光 3位 スウェーデン・ラボニア地域のオーロラ 2位 白神山地(日本) 1位 イグアス国立公園(ブラジル~アルゼンチン)の滝 魔法の光 3位 シャルトル大聖堂(フランス)のステンドグラス 2位 インドネシア・ジャワ島の影絵人形劇・ワヤンクリ 1位 メキシコの古代都市・チチェンイツァのピラミッド 夜の光 3位 モン・サン・ミシェル(フランス) 2位 白川郷・五箇山(日本) 1位 厳島神社(日本) ラボニア地域のオーロラ、イグアスの巨大な滝が作りだす虹などは、自然が壮大な規模で生み出す光の効果だ。それらと、鬱蒼とした白神山地の所々に降り注ぐ木漏れ日や、夜の白川郷の、灯明のような人家の明かりとの対比が印象的である。 現代の都市は様々なイルミネーションの光で彩られているが、そうした、人間が魅かれ続ける光の風景の原形を、今回紹介された世界遺産に見ることができるのではないだろうか。神の恩寵を想起させるシャルトル大聖堂のステンドグラスや、チチェンンイツァの階段ピラミッドに現れる、蛇姿の神など、古くから宗教は光を神聖な力と結び付けていたことが分かる。しかし、夜の厳島神社を全景に繰り広げられる花火大会、また古代遺跡、「秘境」に溢れる観光客の姿からは、現代の人々はそうしたものすら、もはやイルミネーションのような感覚で捉えているのかもしれないと感じた。 (※カメラ・オブ・スキュラとは、「暗い部屋」が原義で、写真機械の発想の源ともなった装置のことである。暗い部屋のような箱を作り、一方の壁に小さな穴を開けることで、向かい側の壁に外部の風景が逆さに投影される。佐藤氏は番組でも紹介されたツリーハウス型のカメラ・オブ・スキュラや、バスなどを丸ごとカメラ・オブ・スキュラにする作品を制作している。) |