研究員レポート
2026/05/28
CIR・DB ニュースレポート 2026年2月 新宗教 |
宗教情報 |
道蔦汐里
宗教情報データベースにて、期間を2026年2月1日~2026年2月28日と設定し、「類義語を含む」「日本の新宗教」にチェックを入れて検索したところ427件の記事が抽出された。前月の2026年1月は520件であったことから、100件近く減少した。〈2026年5月19日現在〉
◆ 2026年2月の出来事
8日に第51回衆議院議員総選挙が行われたことから、政治と新宗教に関するニュースが多く見られた。特に、高市早苗首相と新宗教に関する報道が多くみられ、「高市」という言葉を含む記事件数は427件のうち215件にのぼった(類語を含む)。具体的には、高市首相と世界平和統一家庭連合(通称・統一教会)に関する新たな疑惑について言及する記事(東京・東京2/1、毎日・東京2/7ほか)や、生長の家が4日、公式サイトで衆院選挙に対する方針「高市連立政権が掲げる政策に反対する」を発表したことなどが報じられた(中外日報2/6ほか)。
とりわけ創価学会に関する記事が多く見られ、「創価学会」という言葉を含む記事件数は167件にのぼった(類語を含む)。選挙戦中の創価学会に関する記事(日刊ゲンダイ・東京2/4、東京・東京2/5ほか)、自民党が歴史的大勝をした一方で、中道改革連合が大敗したことに言及し、それに付随して創価学会について触れる記事(毎日・東京2/11、仏教タイムス2/19ほか)など、選挙関連の記事が目立った。
統一教会に関する記事も依然として多く、「統一教会」という言葉を含む記事件数は118件だった(類語を含む)。選挙関連以外にも、安倍晋三元首相銃撃事件の山上徹也被告の弁護団が判決を不服として4日に大阪高裁へ控訴した記事(日経・東京2/5ほか)や、2015年の統一教会の教団名称変更について原田義昭・元環境相が働きかけを行っていたことが判明したとする記事(しんぶん赤旗2/7)、教団の有志団体が鹿児島市のおはら祭への参加を拒否された事に対し、信者が同市に対して起こした訴訟で鹿児島地裁が24日、教団の信者側の訴えを棄却した記事がみられた(南日本・鹿児島2/25ほか)。
その他には、オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚の遺骨・遺髪をめぐる控訴審で、5日に麻原の次女が再び勝訴し、18日に国が最高裁へ上告したとする記事(毎日・東京2/6、産経・東京2/20ほか)も大きく報じられた。また、立正佼成会一食平和運動が6日、10年以上にわたり約50団体に総額1億円を助成し、今年度で活動が一段落することから、福島県大熊町の複合施設を会場に事業報告会を開催した記事(仏教タイムス2/26ほか)、真如苑が8日、立教90年で立教祭を行った記事(仏教タイムス2/19ほか)など、教団の活動に関する記事もみられた。
とりわけ創価学会に関する記事が多く見られ、「創価学会」という言葉を含む記事件数は167件にのぼった(類語を含む)。選挙戦中の創価学会に関する記事(日刊ゲンダイ・東京2/4、東京・東京2/5ほか)、自民党が歴史的大勝をした一方で、中道改革連合が大敗したことに言及し、それに付随して創価学会について触れる記事(毎日・東京2/11、仏教タイムス2/19ほか)など、選挙関連の記事が目立った。
統一教会に関する記事も依然として多く、「統一教会」という言葉を含む記事件数は118件だった(類語を含む)。選挙関連以外にも、安倍晋三元首相銃撃事件の山上徹也被告の弁護団が判決を不服として4日に大阪高裁へ控訴した記事(日経・東京2/5ほか)や、2015年の統一教会の教団名称変更について原田義昭・元環境相が働きかけを行っていたことが判明したとする記事(しんぶん赤旗2/7)、教団の有志団体が鹿児島市のおはら祭への参加を拒否された事に対し、信者が同市に対して起こした訴訟で鹿児島地裁が24日、教団の信者側の訴えを棄却した記事がみられた(南日本・鹿児島2/25ほか)。
その他には、オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚の遺骨・遺髪をめぐる控訴審で、5日に麻原の次女が再び勝訴し、18日に国が最高裁へ上告したとする記事(毎日・東京2/6、産経・東京2/20ほか)も大きく報じられた。また、立正佼成会一食平和運動が6日、10年以上にわたり約50団体に総額1億円を助成し、今年度で活動が一段落することから、福島県大熊町の複合施設を会場に事業報告会を開催した記事(仏教タイムス2/26ほか)、真如苑が8日、立教90年で立教祭を行った記事(仏教タイムス2/19ほか)など、教団の活動に関する記事もみられた。
◆ 記事のピックアップとコメント
✓「松本元死刑囚遺骨訴訟 次女への引き渡し 東京高裁も命じる」
[毎日・東京2/6(読売・東京2/6、東京・東京2/6ほか)]
✓「麻原元死刑囚の遺骨巡り国上告 引き渡し命令不服」
[産経・東京2/20(毎日・東京2/20、東京・東京2/20ほか)]
2018年に死刑執行された麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚の遺骨・遺髪を引き渡すよう、松本元死刑囚の次女が国に求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は2月5日、1審・東京地裁判決を支持して、国側の控訴を棄却した。判決は、オウム真理教の後継団体に遺骨が渡れば公共の安全への脅威となる恐れがあることは認めつつも、次女による請求は親族として故人を悼むことを目的としたものであり、後継団体へ遺骨を渡す意図は認められないと判断した。次女側は、警備会社と契約した自宅マンションの金庫で遺骨などを保管し、異常があれば警察へ連絡する意向も示しており、裁判所はこうした点も踏まえて国による保管の継続を認めなかった。なお、国は2月18日付で東京高裁判決を不服として最高裁に上告している。
☞ 松本元死刑囚の遺骨問題は、死刑執行が行われた2018年から続く問題となっている。死刑執行直前、松本元死刑囚は遺体の引き取り手を四女に指定したとされている。一方で、妻や次女らが要望書を提出しており、遺骨の引き渡し先をめぐって対立が生じた。その後、四女が自らを遺骨の引き取り手に指定するよう求め、2019年に家事審判が開始された(産経・東京2019/7/5ほか)。2020年9月、東京家裁は松本元死刑囚と継続的に面会していたことなどを理由として、遺骨の引き取り手を次女とする決定を下した(東京・東京2020/9/18ほか)。この判断は東京高裁でも維持され、2021年7月に最高裁で確定した(読売・東京2021/7/6ほか)。
しかし、その後も遺骨の引き渡しが行われなかったことから、国に対し引き渡しを求めて2022年10月に次女が提訴(朝日・東京2022/10/4ほか)。2024年3月には東京地裁が引き渡しを命じる判決を言い渡したが(毎日・東京2024/3/14ほか)、国側はこれを不服として控訴しており、今回の高裁判決へと至った。国が上告したことで、遺骨の引き渡しに関しても最高裁へ判断が委ねられるかたちとなった。
次女側が「弔い」を理由に引き取りを求める一方、国側には後継団体への影響を懸念する姿勢がみられる。本件は、オウム真理教問題をめぐる影響や緊張関係が現在までなお続いていることを示す事例の一つといえる。
[毎日・東京2/6(読売・東京2/6、東京・東京2/6ほか)]
✓「麻原元死刑囚の遺骨巡り国上告 引き渡し命令不服」
[産経・東京2/20(毎日・東京2/20、東京・東京2/20ほか)]
2018年に死刑執行された麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚の遺骨・遺髪を引き渡すよう、松本元死刑囚の次女が国に求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は2月5日、1審・東京地裁判決を支持して、国側の控訴を棄却した。判決は、オウム真理教の後継団体に遺骨が渡れば公共の安全への脅威となる恐れがあることは認めつつも、次女による請求は親族として故人を悼むことを目的としたものであり、後継団体へ遺骨を渡す意図は認められないと判断した。次女側は、警備会社と契約した自宅マンションの金庫で遺骨などを保管し、異常があれば警察へ連絡する意向も示しており、裁判所はこうした点も踏まえて国による保管の継続を認めなかった。なお、国は2月18日付で東京高裁判決を不服として最高裁に上告している。
☞ 松本元死刑囚の遺骨問題は、死刑執行が行われた2018年から続く問題となっている。死刑執行直前、松本元死刑囚は遺体の引き取り手を四女に指定したとされている。一方で、妻や次女らが要望書を提出しており、遺骨の引き渡し先をめぐって対立が生じた。その後、四女が自らを遺骨の引き取り手に指定するよう求め、2019年に家事審判が開始された(産経・東京2019/7/5ほか)。2020年9月、東京家裁は松本元死刑囚と継続的に面会していたことなどを理由として、遺骨の引き取り手を次女とする決定を下した(東京・東京2020/9/18ほか)。この判断は東京高裁でも維持され、2021年7月に最高裁で確定した(読売・東京2021/7/6ほか)。
しかし、その後も遺骨の引き渡しが行われなかったことから、国に対し引き渡しを求めて2022年10月に次女が提訴(朝日・東京2022/10/4ほか)。2024年3月には東京地裁が引き渡しを命じる判決を言い渡したが(毎日・東京2024/3/14ほか)、国側はこれを不服として控訴しており、今回の高裁判決へと至った。国が上告したことで、遺骨の引き渡しに関しても最高裁へ判断が委ねられるかたちとなった。
次女側が「弔い」を理由に引き取りを求める一方、国側には後継団体への影響を懸念する姿勢がみられる。本件は、オウム真理教問題をめぐる影響や緊張関係が現在までなお続いていることを示す事例の一つといえる。
◆ +α 用語ミニ解説
オウム真理教後継団体:現在、オウム真理教の後継団体として、Aleph(アレフ)、ひかりの輪、「山田らの集団」の3団体が活動している。これらはいずれも無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(団体規制法)に基づき、公安調査庁による観察対象とされている。後継団体の中では主流派とされるアレフは、オウム真理教が2000年に改称して発足した団体である。ひかりの輪は、2007年に上祐史浩を代表としてアレフから分派した団体であり、「山田らの集団」は2015年にアレフ内部の分裂により成立した団体である。公安調査庁によれば、3団体の信者数の合計は2025年時点で約1,600人とされている。
