1995.6.10金光教本部教庁『戦争と平和—戦後50年を迎えて』
『戦争と平和――戦後50年を迎えて』(金光教庁本部教庁著・発行)は全五章、83頁あるので、ここでは巻頭言のみを紹介する。
第一章「なぜ今戦争責任を問題にするのか?」
第二章「教団形成と国家」
第三章「昭和九・十年事件と戦争協力」
第四章「戦後平和への取り組み」
第五章「ここからの歩みのために」
刊行にあたって
今年は、第二次世界大戦終結五十年にあたります。この時に際し、かつての戦争をかえりみ、本教教団がその中でどのような動きをしてきたかを明らかにし、その反省に立って、ここからの教団の歩みをいかに進めるべきかを決意する書として、本冊子を刊行いたしました。
戦時中本教は、国家存亡の危機であるとして、戦争に協力しました。そのことが、アジアを中心とした他の国々、また、わが国の多くの人々の尊い生命を奪い、人権をおかし、生活の破壊につながったことを、まことに遺憾に思います。
そうした戦争協力は、過去の教団がなしたこととはいえ、もとよりそれを過去の出来事として見るにとどめてはならず、そのことに対する責任は、現在の信奉者であるわれわれ自身が担わなければならないものであります。
したがって、本冊子も、過去の教団の戦争責任を追及するというよりも、むしろ、過去の教団の責任を、今われわれがいかに担うべきかという視点に立って、執筆しました。
また、過去の戦争についての究明を進めることは、もちろん大切なこととしながらも、それに劣らず大切なのは、過去についての反省を、現在、将来にいかに活かすかであり、今後いかに平和への歩みを進めるかという視点からまとめました。
今日、平和の問題は、たんに戦争がない状態を指すにとどまらず、生命の侵害、環境の破壊、人権の抑圧など、新たな争いを生み出すさまざまな問題とかかわってとらえられるようになってきております。教団としましても、世界真の平和実現への努力をなし続けていかなければなりません。
この冊子が、改めて戦争と平和に対する全教の意識を喚起し、世界平和実現のお役に立つことを願うしだいであります。
平成七年六月
金光教総監 津田貴雄