浄土宗門主「太平洋戦争戦没者五十回忌浄土宗法要・念仏者による平和誓願のつどい」表白

(『文化時報』掲載部分より)

 「実に今次大戦は軍国主義体制の国策に依るも、宗祖法然上人の万民平等救済の御教えを相承し恒に無量寿経の“天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起 国豊民安 兵戈無用 崇徳興仁 務修礼譲”の偈文を拝読する法然門徒も兵役に随い仏具の供出を推進するなど戦役に助力せし重責真に大なりし懺悔の心情、年月と共に益々広がりを増しつつあり。而して、今これを慮って此の度わが浄土宗は太平洋戦争戦没者五十回忌浄土宗法要・念仏者による平和誓願の集いを厳修し、方に参衆の各位三業に誠を運び以て精霊の鎮魂と慰霊の心を展べ地上より戦争の惨禍を絶無たらしめ長えに世界の平和と人類の福祉を増進せしめんと祈念し奉る」等
出典:『文化時報』1994年2月26日