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研究の三本柱

2.宗教情報

 私たちが宗教に接する機会は現在、非常に少なくなっています。宗教との接点の減少は、若い世代だけでなく、世代を通じてみられる傾向です。たとえば通過儀礼や年中行事が省略されるようになり、それらを通して伝統宗教に触れる機会が少なくなっています。葬儀なしで病院から火葬場に遺体が送られる直葬(ちょくそう)の増加なども、その例です。


 その一方で、社会をにぎわす事件や国際情勢についての報道を見ると、宗教についての知識や見識の必要を強く感じさせられます。宗教対立としてされている紛争でも、実際には民族紛争や国家間対立の隠れ蓑として宗教が利用されている場合があります。また、宗教が絡んだ事件と報じられていても、実際には、欲に目がくらんだ世俗的な人間が起こした、宗教とはまったく関係のない事件である例もあります。このような場合、宗教の本質を押さえた報道がなされていなければ、適切な理解は難しいでしょう。


 宗教についての報道は、社会面ではスキャンダラスに扱われ、文化面では歴史や伝統が強調されるか、あるいはサブカルチャーとして軽く取り上げた記事になりがちです。


 宗教情報センターでは、日本を中心とした宗教の現在を幅広くとらえ、典拠を示しながら、テーマに沿った継続的視点も重視します。そのため、宗教を知るのに役立つ書籍の紹介や、テレビ番組の紹介も行っていきます。その成果は、毎年刊行されている『宗教と現代がわかる本』平凡社でもお読みいただけます。


 なお、収集した新聞雑誌は、当センターが提携している、国際宗教研究所の宗教情報リサーチセンター(通称ラーク)にて、活用いただくことができます。ラークのサイトは、こちら